たばこと呼吸器の病気
静岡パーソナルトレーナーの片寄です。
【たばこと呼吸器】
たばこの煙の中には4,700種類ものさまざまな気体と粒子成分が含まれています。
きわめて小さいものもあれば、大きいものもあります。粒子状のものもあれば、そうでないものもあります。このような多様な物質がどのように肺、肺の細胞、組織に作用しているのか、いくつかのことがわかってきています。
ニコチンなどの物質には、異物を排除、処理する免疫関係の細胞を、肺に集める作用があります。そうした細胞自体が組織を傷害することがあります。白血球の一種、好中球が抹消の血管から肺に移ってきて、肺の中で炎症を起こしたり、炎症を広げたりして組織が破壊されたりもします。
カドミウムや二酸化窒素は、直接、気管支や肺胞の表面をおおう上皮細胞に作用し、傷害を与えてきます。そうして破壊された組織の産物には、好中球などの細胞を肺に引きつける作用のあるものがあり、肺に炎症を引き起こしたり、肺の破壊を促進したりします。
たばこのけむりの成分中のあるものは、もともと肺にいるマクロファージ(免疫の第一線ではたらき、異物を貪食する細胞)やリンパ球(免疫に関与する細胞)に作用し、これらの細胞を活性化させるものがあります。
まれに、たばこの煙の成分が抗原(アレルゲン)になって、肺の中でアレルギー反応を引き起こすこともあります。
昨今、コロナウイルスが拡大してきてたばこを吸っている方が感染すると症状が悪化すると言われています。それに加えて、最近の研究では、人体に入ったウイルスが抗体を持ち、ウイルス自体が変異してとても強いウイルスに変わってきていると言われています。ここに来て、ウイルスが強くなって人々をまた苦しめ始めているのです。
【慢性気管支炎】
たばこ煙の慢性的な刺激のために、気道に慢性の炎症が起こり、咳、たんが持続してみられる病気です。
【肺気腫】
たばこ煙によって肺胞壁が破壊され、起動と肺胞壁の接着構造が壊れて、気道が狭くなり、また、肺胞壁が換気に関与しているため、息苦しさが起こる病気です。
いずれの病気も、中高年以降に発表する病気で、原因は喫煙です。また、たいていの患者さんは慢性気管支炎と肺気腫の両方にかかっていることが多いです。二つの病名を合わせた慢性閉塞性肺疾患と呼ばれるようになり、その英語を略したものが『COPD』と言われます。
COPDの原因は喫煙ですが、喫煙者が全てCOPDになるわけではなく、全体の10〜15%くらいと言われています。肺胞はいったん破壊されると回復しないので、大切なのは、COPDになりやすい人を早期に見つけ対策を講じることです。
【ニコチン中毒】
たばこには、天然アルカロイドの一種のニコチンが含まれていて、これが毒性を発揮して、中毒がおのります。
体内に入ったニコチンの量が少ないと、神経の刺激症状がおこり、量が多いと麻痺が現れます。
今、喫煙している方はこの機会に禁煙をしてみるのもいいと思います。自粛して家にいるとどうしても横になり、ゴロゴロとしてしまいがちで、テレビを見ながらたばこを吸ってしまう方もいると思います。ゴロゴロするのはなかなか出来ないことですけど、健康のことを考えたら少しでも軽い運動や、ウォーキングなどを実施してたばこを数量を減らしていきましょう。
普段の食事も美味しく感じられるし、体も軽くなって動くことが楽しくなると思います。